■ドライアイとは
涙は、まばたきにより分泌され目の表面を潤し、角膜、結膜を保護しています。涙の主な成分は涙腺から分泌されますが、副涙腺、マイボーム腺、結膜上皮細胞、角膜上皮細胞からも様々なものが涙の成分として分泌されています。
涙は水分層だけでなく、油層(最表層)、ムチン層(最内層)の3層から構成されてます。油層は主にマイボーム腺からの分泌物で、最表層にあり涙の蒸発を抑制しています。ムチン層は主に結膜上皮細胞からの分泌物で、角膜表面と水分を接着する役割をしています。
ドライアイの原因は、涙の基礎分泌の減少だけでなく、涙の成分異常、まばたきの異常なども原因になります。
具体的には加齢による涙の減少、パソコン作業よるまばたき回数の減少(涙の蒸発量の増加)、コンタクトレンズ装用(角膜知覚の低下と角結膜の慢性炎症により)などがドライアイを増加させています。
シルマー法と綿糸法のふたつの検査方法があります。シルマー法は涙の分泌量を測るもので、綿糸法は、目の表面にどのくらい涙があるかを測るものです。
シルマー法では5分間で涙がどこまでろ紙にしみ込むか、綿糸法では、15秒間で綿糸のどの部分まで色が変わるかを見ます。
ドライアイの治療の基本は、人工涙液やヒアルロン酸配合点眼薬の頻回点眼と日常生活の改善です。重症例では、涙点プラグを挿入したりドライアイ用メガネを装用します。