視覚認知検査
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視覚機能とは?
私たちは日々、多くの情報を外の世界から取り入れ、それらに反応・対処しながら生活しています。そして、その情報の実に80%以上は、視覚を通して取り入れているといわれています。
「見る」「読む」「書く」「行動する」「考える」といった私たちの思考や行動は、普段何気なく行っていますが、複雑な視覚系が適切に働いて、はじめてそれが可能になっているのです。
視覚系は外界の情報を取り入れる入力系(ものを見る機能)、入力された情報を処理する視覚情報処理系(ものを認識する機能)、視覚情報を運動機能(見たものを読んだり、書いたり、手足を動かしたりする機能)などへ伝える出力系から成り立っています。
つまり、外界からの情報を取り入れ適切に対処するには、これらの視機能がトータルかつ適切に機能している必要があるのです。
ダイナミックビジョン
次々と変化する外界からの情報を、適切かつ瞬時に取り入れる入力系の視覚機能を、当院ではダイナミック(動的)に働くビジョン(視覚)という意味で「ダイナミックビジョン」と呼んでいます。
(1)視力がよければそれで安心!?
見たものを正しく理解するには、まず見ているものが、正しく眼に入力される必要があります。上手に眼が動かせなかったり(眼球運動障害)、両目の視線が揃わなかったり、両目で見たものがうまく一つにならなかったら(両眼視機能異常)正しくものを見ることはできません。
もちろん、近視、遠視、乱視(屈折異常)のために像がぼやけていたら正確にものを見ることはできません。
学校などでの視力検査は、5m離れた先のものが見えるかどうかを確認しています(遠見視力)。しかし、この検査に合格しても、逆に近くのものがちゃんと見えているとは限りません。見たい距離に、素早くピントを合わせる調節機能も大切なのです。
たとえば、解像度の高いビデオカメラでも、映したいものにカメラをうまく向けられない、ピントが合わない、手ブレがひどいなどの条件が重なると、うまく撮影はできません。それと同じことです。
(2)ダイナミックビジョン
チェックリスト
視力、眼球運動、両眼視機能、調節機能といった、視覚情報に関する機能のさまざまな要素に何らかの問題があると、視覚機能がうまく働かず、さまざまな不都合や自覚症状が生じます。
下記表に示すような症状はありませんか?チェックしてみてください。
チェックリストに
思い当たる点がある方へ
このような症状は、もちろん眼以外に原因があるような場合もあります。しかし、視覚的な問題を発見・解決することで、多くの場合は解消します。
(3)ダイナミックビジョン検査って
何をするの?
かわばた眼科では、ダイナミックビジョンを正しく評価・対処するための各種検査を行っています。詳しくはお問い合わせください。
(4)よく見えていても、
よく理解しているとは
限りません(視覚認知)
視機能ではなく、視覚認知機能に問題があり、正しくものが認識できない場合もあります。いわゆる発達障害のケースです。このような場合、子供の漢字学習でも、単に繰り返し練習を強いてとしても有効ではありません。
かわばた眼科では、心理士や作業療法士による視覚認知機能の検査を紹介しています。この検査の結果、視覚能力の向上に発達支援が有効と考えられる子供たちには「(株)育視舎 視覚発達支援センター」をご紹介しています。
視覚発達支援センターのスタッフは、発達心理学を専門としています。個別にプログラムを組み、保護者の方と情報を綿密に交換しながら個別指導のトレーニングを行っています。
詳しくは、視覚発達支援センターのWebサイトをご覧ください。
イメージ力は、たとえば人と上手にコミュニケーションを取ろうとする場合にも求められます。
「相手の言っていることが読めない、わかりにくい」というのは、話し手の責任ではなく、聞き手のイメージ力不足が原因という場合もあるのです。
こういったコミュニケーション上のトラブルは、日常生活だけでなく、ビジネス上でもよく起こるものです。イメージ力は、ビジネスに欠かせない「見る力」なのです。
このように、私たちの「見る力」は、視力だけでは測りきれません。次のチェックリストの中で、あなた自身に当てはまる項目はありませんか?
もちろん、こういった症状が、眼以外のことに起因している可能性はあります。しかし、眼の問題が原因で起きることがあるという事実も、ぜひ知っていただきたいのです。